相続した空き家を解体するには?名義・費用・手続き・解体前の注意点を解説

親から相続した家が空き家になっているものの、「もう住む予定がない」「管理するのが難しい」「古くなってきたので解体したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

相続した空き家は、もちろん解体することができます。

ただし、相続したばかりの家の場合は、解体工事を依頼する前に確認しておきたいことがあります。

特に注意したいのが、

  • 土地と建物の名義
  • 相続人が誰なのか
  • 相続登記が済んでいるか
  • 共有名義になっていないか
  • 解体後の土地をどうするのか

といった点です。

この記事では、相続した空き家を解体するときに確認しておきたい名義・費用・手続き・解体後の注意点について、解体工事を検討している方にも分かりやすく解説します。

目次

相続した空き家は解体できる?

結論からいうと、相続した空き家は解体できます。

ただし、「相続した家だからすぐに解体業者へ依頼すればいい」というわけではありません。

相続した家の場合、まず確認しておきたいのが現在の所有関係です。

例えば、

  • 親が所有していた家を子どもが相続した
  • 土地は自分名義だが、建物は親名義のまま
  • 兄弟で家を相続している
  • 相続人が複数いる
  • 相続したものの、名義変更がまだできていない

など、状況によって解体前に必要な確認が変わります。

特に、相続人が複数いる場合や、土地と建物の名義が異なる場合には、自分だけの判断で解体を進めないことが大切です。

相続した家を解体する前に確認したいこと

相続した空き家を解体する場合は、まず次の4つを確認しておきましょう。

① 土地と建物の名義を確認する

まず確認したいのが、土地と建物が誰の名義になっているかです。

「親から相続した土地だから、家も自分の名義になっている」と思っていても、登記を確認すると建物の名義が以前の所有者のままになっているケースがあります。

例えば、

  • 土地:自分名義
  • 建物:父親名義

という状態です。

この場合、土地を所有しているからといって、建物についても自分だけで判断できるとは限りません。

解体前に、土地と建物それぞれの所有関係を確認しておきましょう。

土地と建物の名義が異なるケースについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

▶「土地と建物の名義が違う場合、解体できる?」

② 相続人が誰なのか確認する

次に確認したいのが、誰が相続人なのかという点です。

例えば、親が亡くなり、子どもが複数人いる場合、家を相続する人が一人とは限りません。

兄弟姉妹など複数の相続人が関係している場合は、

「自分が相続した家だから、自分の判断だけで解体できる」

とは限らないため注意が必要です。

遺産分割協議が済んでいるのか、誰が不動産を取得することになっているのかなどを確認しておきましょう。

③ 相続登記の状況を確認する

2024年4月1日から、相続によって不動産を取得したことを知った場合、原則として3年以内に相続登記を申請することが義務化されています。正当な理由なく申請しない場合には、過料の対象となることがあります。

そのため、相続した空き家を解体する場合も、

「相続登記は済んでいるのか?」

を確認しておくことが大切です。

なお、相続登記と建物の解体は別の手続きです。

相続登記や相続人同士の権利関係について分からない場合は、司法書士などの専門家に相談しましょう。

④ 解体後の土地をどうするのか考える

空き家を解体すると、建物がなくなり土地だけの状態になります。

そのため、解体を決める前に、

  • 更地として売却する
  • 土地をそのまま所有する
  • 新しく家を建てる
  • 駐車場などとして利用する
  • 将来的に売却する

など、解体後の土地をどうするのかも考えておくと安心です。

「家が古くなったから、とりあえず解体する」のではなく、解体後の土地の使い方まで考えておくことがポイントです。

相続人が複数いる場合は注意

相続した空き家で特に注意したいのが、相続人が複数いるケースです。

例えば、兄弟2人で家を相続している場合、家が共有状態になっていることがあります。

このような場合は、一人の判断だけで解体を進めず、共有者間で解体について話し合っておくことが大切です。

共有名義の家を解体する場合

共有名義の不動産では、解体後の土地をどうするのかについても考える必要があります。

例えば、

  • 解体後に売却する
  • 一人が土地を取得する
  • 共有のまま所有する
  • 土地を分ける

など、選択肢があります。

解体そのものだけではなく、解体後の土地について相続人同士で方向性を決めておくと、後々のトラブルを避けやすくなります。

相続人が複数いる場合や、共有名義になっている場合は、必要に応じて司法書士・弁護士などの専門家にも相談しましょう。

相続登記が済んでいない家は解体できる?

「相続した家だけど、まだ名義変更をしていない。この状態でも解体できる?」

と疑問に思う方もいるでしょう。

相続登記が済んでいない場合でも、解体工事そのものと相続登記は別の手続きとして考える必要があります。

ただし、誰が所有者なのか、相続人が誰なのかが明確になっていない場合は、解体業者だけで判断できる問題ではありません。

特に、

  • 相続人が複数いる
  • 遺産分割協議が終わっていない
  • 相続人の一部と連絡が取れない
  • 建物の登記名義人が亡くなった人のまま
  • 土地と建物の名義が異なる

といったケースでは注意が必要です。

相続関係や登記について不明点がある場合は、まず司法書士などの専門家に確認しておくと安心です。

相続した空き家の解体費用は誰が払う?

相続した空き家の解体費用について、

「相続した人が全額負担するの?」

と疑問に思う方もいるかもしれません。

実際には、相続人が複数いる場合など、誰がどのように費用を負担するのかを事前に話し合っておくことが大切です。

例えば、

「解体後に土地を売却し、その費用を精算する」

「土地を取得する人が解体費用を負担する」

など、状況に応じて考え方は変わります。

解体業者に見積もりを依頼する前に、相続人同士で費用負担について話しておくと、後のトラブルを防ぎやすくなります。

相続した空き家を解体する流れ

ステップ

相続した空き家の解体は、一般的に次のような流れで進めます。

STEP1 相続関係と名義を確認

まずは、

  • 土地の名義
  • 建物の名義
  • 相続人
  • 遺産分割協議の状況
  • 相続登記の状況

などを確認します。

STEP2 解体後の土地の使い方を考える

次に、建物を解体した後、土地をどうするのかを考えます。

売却するのか、そのまま所有するのか、新しく建物を建てるのかなど、方向性によって必要な準備も変わってきます。

STEP3 必要に応じて専門家へ相談

相続や登記に関して不明な点がある場合は、司法書士や弁護士などに相談します。

解体業者は建物の解体について相談できますが、相続や権利関係についての判断を行う立場ではありません。

分からないことをそのままにせず、専門家に確認してから工事を進めましょう。

STEP4 解体業者に現地調査・見積もりを依頼

名義や相続関係を確認したら、解体業者へ相談します。

現地調査では、

  • 建物の大きさ
  • 建物の構造
  • 敷地の状況
  • 道路からの搬入条件
  • 周辺環境
  • 廃棄物の量

などを確認し、解体費用を見積もります。

解体工事を依頼するときは、複数の業者から見積もりを取り、工事内容や契約内容を確認してから依頼することも大切です。国土交通省も、解体業者を選ぶ際には許可・登録の確認や、複数の見積もりを取ることなどを案内しています。

STEP5 解体工事

内容や金額に納得したら、解体工事を行います。

空き家の場合、建物が長期間使われていないことで、屋根や外壁などの劣化が進んでいることもあります。

周辺への影響にも配慮しながら、安全に工事を進めることが重要です。

STEP6 解体後の手続き

建物を解体した後は、必要な手続きを確認します。

登記されている建物を取り壊した場合には、建物滅失登記が必要になります。

また、解体後は固定資産税などにも影響する可能性があるため、解体後の土地についても確認しておきましょう。

空き家を解体した後に必要な「建物滅失登記」とは?

「建物を壊したら、登記も消える」と思っている方もいるかもしれません。

しかし、建物を解体しただけで登記情報が自動的に消えるわけではありません。

登記されている建物を取り壊した場合は、建物滅失登記の手続きが必要になります。法務局も、建物を取り壊した場合の手続きとして建物の滅失登記を案内しています。

建物滅失登記は、原則として建物を取り壊した日から1か月以内に申請する必要があります。

申請については、所有者本人が行うこともできます。

ただし、登記関係の手続きに不安がある場合は、土地家屋調査士などの専門家へ相談することもできます。

空き家を解体すると固定資産税はどうなる?

空き家を解体する前に、固定資産税についても確認しておきましょう。

住宅が建っている土地には、一定の条件のもとで住宅用地に対する固定資産税の特例があります。

そのため、住宅を解体して更地にすると、住宅用地の特例が適用されなくなり、土地の固定資産税が高くなる場合があります。

ただし、

「固定資産税が上がるから、空き家をそのままにしておこう」

と単純に判断するのはおすすめできません。

空き家を適切に管理せず放置していると、建物の老朽化や周辺環境への影響など、別の問題につながる可能性があります。

また、空き家対策に関する制度によっては、管理状態などに応じて住宅用地の特例が受けられなくなる場合もあります。

解体するかどうかは、税金だけではなく、建物の状態・管理の負担・今後の土地の使い方などを含めて考えることが大切です。

※固定資産税については、土地の状況や自治体の取り扱いなどによって異なるため、詳しくは市区町村の窓口などにご確認ください。

相続した空き家を放置するリスク

注意

相続したものの、遠方に住んでいるなどの理由で空き家をそのままにしているケースもあります。

しかし、空き家は人が住んでいないことで、少しずつ管理が難しくなっていきます。

例えば、

建物の老朽化

雨漏りや屋根・外壁の劣化などが進み、修繕が必要になることがあります。

庭や敷地の管理

雑草が伸びたり、庭木が大きくなったりすることで、近隣への影響が出ることもあります。

害虫・害獣など

長期間使用されていない建物では、害虫や害獣などの問題が発生する可能性があります。

不法侵入などのリスク

人が住んでいない状態が続くと、防犯面でも注意が必要です。

台風・地震などによる被害

老朽化した建物では、強風や地震などによって屋根や外壁などが損傷する可能性もあります。

国土交通省も、適切に管理されていない空き家は、周辺への影響や売却・賃貸の難しさにつながる場合があるとして、空き家の適切な管理や活用・除却について案内しています。

相続した空き家を解体したほうがいいケース

すべての相続した空き家を解体する必要があるわけではありません。

建物を活用したり、売却したりする方法もあります。

一方で、次のような場合には、解体を選択肢として考えてみてもよいでしょう。

今後住む予定がない

今後も誰も住む予定がなく、空き家として所有し続ける場合です。

建物の老朽化が進んでいる

屋根や外壁などの劣化が進み、維持・修繕に費用がかかる場合は、解体して土地として管理する方法もあります。

遠方に住んでいて管理できない

相続した家が実家から離れた場所にあり、定期的な管理が難しい場合もあります。

売却を考えている

建物を解体して更地にすることで、土地として売却するという選択肢もあります。

ただし、「更地にしたほうが必ず売れやすい」とは限りません。

土地の立地や建物の状態、買主のニーズなどによっても変わるため、売却を予定している場合は、不動産会社などにも相談したうえで判断するとよいでしょう。

相続した空き家を解体する前にチェックしたいこと

チェックリスト

最後に、解体前に確認しておきたいポイントをまとめます。

相続・名義について

□ 土地の名義を確認した
□ 建物の名義を確認した
□ 相続人を確認した
□ 遺産分割協議の状況を確認した
□ 相続登記の状況を確認した
□ 共有名義になっていないか確認した

解体について

□ 相続人・共有者との話し合いができている
□ 解体後の土地の使い方を考えている
□ 解体業者に現地調査を依頼した
□ 見積もりの内容を確認した
□ 工事内容・契約内容を確認した

解体後について

□ 建物滅失登記について確認した
□ 固定資産税について確認した
□ 更地になった土地の管理方法を考えている
□ 売却する場合は不動産会社などにも相談した

このあたりを事前に確認しておくと、解体後の「こんなはずではなかった」を防ぎやすくなります。

相続した空き家の解体をお考えなら、解体工事専門店.Renoへ

相続した実家や空き家について、

「もう誰も住む予定がない」

「古くなってきたので解体したい」

「遠方に住んでいて管理が難しい」

「解体するとどれくらい費用がかかるのか知りたい」

という方は、まずはお気軽にご相談ください。

解体工事専門店.Renoでは、福山市を中心に、尾道市・府中市・笠岡市・井原市などで解体工事を行っています。

相続や登記そのものについての判断は、司法書士・弁護士などの専門家への相談が必要ですが、「実際に解体するとどのくらいかかるのか」「この建物は解体できるのか」といった解体に関するご相談はRenoへお任せください。

建物の状態や周辺環境などを確認したうえで、解体工事についてご案内します。

相続した空き家をどうするか迷っている方も、まずは現在の状況を整理するところから始めてみませんか。

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