福山市の解体工事で活躍する重機の種類とそれぞれの役割

2025年10月13日

福山市で建物の解体工事を考えている方へ。
解体現場の横を通ったとき、大きな重機がバリバリと建物を壊しているのを見て、ちょっと怖く感じたことはありませんか？
でも、実はあの重機たちには、それぞれ大切な役割があるんです。

この記事では、普段あまり知ることのない解体工事のプロたちが使う「働く車」たちを、もっと身近に感じてもらえるように、わかりやすくご紹介しますね。

はじめに：なぜ解体工事に専門の重機が必要なのか？

解体工事は、単に建物を壊せば良いというものではありません。
効率的かつ安全に、そして何よりも環境に配慮して作業を進めるには、それぞれの工程に特化した専門の重機が欠かせません。
ショベルカーやクラッシャーなど、一見同じように見える重機も、実はアタッチメント（先端に取り付ける部品）を変えることで、驚くほど多様な役割を果たします。

福山市内でも、住宅密集地や狭い道路が多い地域では、適切な重機を選ぶことが、工事の成否を分ける重要なポイントとなります。
騒音や振動を抑え、近隣への影響を最小限に抑えるためにも、重機の選定は極めて重要です。

解体工事の主役！万能な働き者「油圧ショベル」

解体工事で最もよく目にするのが油圧ショベル（通称：ユンボ、パワーショベル）です。
この重機は、解体工事のほぼ全ての工程で中心的な役割を担う万能な働き者です。
その汎用性の高さから、建設現場から土木工事、そしてもちろん解体工事まで、あらゆる場所で活躍しています。

油圧ショベルの主な役割とアタッチメント

油圧ショベルの真価は、その先端に取り付けるアタッチメントの豊富さにあります。
これらのアタッチメントを交換することで、一台の重機が何役もこなすことができます。

①バケット（掘削用バケット）: 最も一般的なアタッチメントで、土砂を掘り起こしたり、解体後の廃材を積み込んだりする際に使用されます。基礎の掘削から整地作業まで、幅広く使われます。
②ブレーカー: 頑丈なコンクリートや岩盤を叩き割るための強力なアタッチメントです。建物の基礎部分や、駐車場などのコンクリート舗装を解体する際に欠かせません。連続した打撃音が発生するため、近隣への配慮が特に求められるアタッチメントの一つです。
③大割圧砕機（おおわりあっさいき）: コンクリートの塊を、さらに細かく砕くための巨大なハサミのようなアタッチメントです。解体した建物のコンクリート部分を、運搬しやすいサイズにまで粉砕します。この作業を現場で行うことで、運搬コストを抑え、効率的なリサイクルを可能にします。
④小割圧砕機（こわりあっさいき）: 大割圧砕機で砕いたコンクリートの塊を、さらに細かく粉砕し、内部の鉄筋とコンクリートを分離する作業に使います。この作業により、鉄筋はリサイクル業者へ、コンクリートは再生砕石として再利用されるため、環境負荷の低減に大きく貢献します。
⑤鉄骨カッター: 鉄骨造の建物や、鉄筋コンクリート造の構造物を解体する際に使用される、文字通り鉄骨を切断するためのアタッチメントです。強力な油圧の力で、分厚い鉄骨も難なく切断します。

福山市内で解体工事を行う際、特に木造家屋や小規模な建物の場合は、油圧ショベル一台にこれらのアタッチメントを付け替えるだけで、工事の大部分を賄うことができます。

巨大なハサミ！分別と粉砕のスペシャリスト「クラッシャー」

「クラッシャー」という言葉は、実は複数のアタッチメントの総称として使われることが多いです。
前述の大割圧砕機や小割圧砕機も、広義ではクラッシャーに含まれます。
しかし、解体業界では特に、コンクリートや木材、鉄骨を効率よく噛み砕き、分別する専門のアタッチメントを指すことが多いです。

クラッシャーの役割とメリット

効率的な分別: 現場でコンクリートと鉄筋を分離することで、廃材の処分費用を削減できます。分別が不十分だと、処分費用が高くなってしまいます。
リサイクル率の向上: 適切に分別された廃材は、再生資材として活用されます。例えば、コンクリートガラは再生砕石となり、道路の路盤材などに再利用されます。
運搬コストの削減: 解体物を細かく砕くことで、一度に運搬できる量が増え、トラックの往復回数を減らすことができます。これは、福山市内のように、運搬距離が長くなる場合や、住宅街で通行に配慮が必要な場合に、特に大きなメリットとなります。

狭い場所もお手の物！コンパクトな働き者「ミニショベル」

大型の重機が入れないような狭い路地や、隣家との間隔が非常に近い場所。
福山市内には、そういった住宅密集地が多く存在します。
このような現場で、ミニショベルは欠かせない存在です。

ミニショベルの特長

小回りが利く: 車体がコンパクトなため、狭い敷地内でも自由に動き回ることができます。
低騒音・低振動: エンジンが小さいため、大型重機に比べて騒音や振動が少なく、近隣への影響を最小限に抑えられます。
手作業の補助: 全てを手作業で行うのは非効率的で危険ですが、ミニショベルを導入することで、手作業の負担を軽減し、安全かつスピーディーな作業が可能です。

その他の特殊な解体用重機と機械

解体工事では、建物の種類や規模、立地条件によって、さらに特殊な重機が使用されることがあります。

ロングブーム仕様油圧ショベル: 高層ビルの解体や、崖っぷちなど、危険な場所での作業に特化しています。通常のアームよりも長いアームを備え、離れた場所からでも安全に解体作業を進めることができます。
解体用フォークリフト: 解体現場で出た木材、鉄骨、廃材などを効率的に運搬する際に使われます。トラックへの積み込み作業もスピーディーに行えます。
ホイールローダー: 大量の土砂や砕石を運搬・積み込む際に使われる大型の重機です。広範囲にわたる整地作業などで活躍します。
カニクレーン: 狭い屋根の上や高所での作業に特化した、折りたたみ式の小型クレーンです。まるでカニのように脚を広げて安定するため、この名前で呼ばれます。